ハオルチアの洞

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アニメ感想 #3 『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』シリーズ

人名は敬称略。今回は大森藤ノによるライトノベル原作のアニメ化シリーズ『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』、略して「ダンまち」です。アニメ、マンガ、ゲーム等に展開している有名人気タイトルですね。

 

休日を利用して視聴済みの1期、そのまま2期、外伝、OVA、劇場版、3期まで観ました。記事もまとめてしまいます。ちなみに原作は未読です。

 

恒例のPVをどうぞ。2期以降のは長くなるので貼りません。

youtu.be

 

 

キャラクターデザインを担当したヤスダスズヒトのイラスト好きです。漫画『夜桜四重奏 〜ヨザクラカルテット〜』の作者であり『デュラララ!!』やサントリー公式Vtuber、燦鳥ノムさんのキャラデザインもされてますね。

 

なぜ最初にこの話をしたかというと、1期が放送された当時ヘスティア(動画47秒頃のキャラ)の紐がかなり話題になったからです。

二の腕から胸の下を通るようにかけられた紐、普通に考えたらそのまま落ちていくんですがそういう野暮な考えを許さない画期的な胸部主張手法が絶賛されたのです。*1アニメショップではただの青い紐が「例の紐」としていい値段で売られたこともあったようです。*2

ヘスティア以外の女性キャラクターも素晴らしく、さらに声優陣は大西沙織水瀬いのり内田真礼戸松遥石上静香早見沙織松岡禎丞細谷佳正等々、登場人物が多いのもあると思いますがそれにしても他作品の主役どころや有名どころばかりと超豪華。

 

※以下ネタバレ注意

 

さて本作ですが古今東西世界中の神が中世程の文明度の下界に降りてきて、自分の子分を集めギルドのようなもの(ファミリア)を作り、ダンジョンを冒険させたり遊んだりなんやかんやして人間の生活を眺めて暇をつぶしている世界です。ファミリアに入ればゲームのように数字で自分の能力を客観的に見れるので都合がいいです。

神は神話に語られるような強大な権能を下界では揮えず、即物的で飲み食いしたり策謀したり人間と恋愛するなど結構自由で緩めな感じ。肉体が活動できなくなるほど傷つくと天界に送還されて下界での記憶は消され、再び降臨するには数百年単位の時間がいるようです。

主人公のベル・クラネルはモンスターを倒して人々を守る英雄に憧れており、ダンジョンを踏破して強くなる事を目標としています。

 

1期では駆け出し冒険者のベルが目標になる人物を見つけることで「異常な速度で成長できる能力」を得て、格上の強敵を倒したり仲間を得たりして一躍街の有名人になります。

2期ではその成長度から自分のファミリアに移籍させたい神から喧嘩を売られて戦ったり人助けをして仲間にして自分とファミリアを成長させます。

3期ではダンジョンに湧くモンスターの中に、言葉を話し人々と共存を望む存在を知り、彼らをも救いたいベルたちは「モンスターは倒すもの」という世界の構造、人々の認知と戦う話になります。

OVAはいわゆるおまけの水着回*3なので割愛。

外伝はベルとは別のファミリアのキャラクターを主人公にし、ベルの目標であるキャラの成長を描く話です。どちらかというとシリーズファン向けなので本筋だけ追うなら観なくても大丈夫です。

 

ダンジョンに潜って強くなるというだけでは物語が面白くないでしょうから、1期2期のファミリア間での抗争や仲間を増やす話があるのは分かります。ただ3期は伏線は張られていたものの、前提となっている設定そのものに手を入れる展開だったので、少し視聴している感覚がズレたというか困惑させられました。

これも主人公の(精神的)成長と言えばそうなのですが、自分たちと違う存在と相いれるのかというテーマになり、話の一貫性がなくなってしまった感じがあります。

オチも結局なんの進展も解決もなく後味が悪かったです。4期が決定しているそうなので続きに期待ということでしょうか。

基本的に作画も崩れず、見せ所の戦闘では結構しっかり迫力ある絵を動かしていて良いです。音楽や演出は平均かやや上、物語も大きく破綻しないです。王道の展開なので観やすいと思います。

 

劇場版は完全オリジナルシナリオ。本筋の伏線もありますが単体でも観れます。ボスを倒すとヒロインも死んじゃって、でも倒さないと世界が終わる。悲しいね。とどこかで何回も見た感じで可もなく不可もなくといったところ。ただ劇場版なのでクオリティの心配はありません。

 

シリーズ全体としてオリジナリティや意外性、衝撃という程のものはありませんが、中世風ファンタジーに王道展開、作画も良好、豪華声優陣と馴染みやすくて優良作品です。

ではまた。

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*1:少しでも手を上げると引っ張られて・・・ね?

*2:秋葉原でさっそく「例の紐」を販売するお店あらわる おちつけ! ただの紐だぞ! - ねとらぼ

*3:えっちなやつね