今回は古い作品を選びました。1979と打鍵して実感がわきました。
説明不要の超有名シリーズの最初の作品となります。
ロボットアニメ。好きなジャンルですけど最近は全然ないですね。
これ以前のロボットものは、超常的な動力、動作原理を持つ”スーパーロボット”が主流だったのですが、本作が現代の兵器の延長のような”リアルロボット”の先駆けになったそうです。物語も政治や戦争といった現実的な要素を含み、シリアスな作品です。*1
ガンダムシリーズはまったくの未履修でした。観たのは少し前ではありますが記憶をたどって書きたいと思います。
上に貼った公式の一話を観ていただければ主人公や世界観をなんとなく理解いただけると思います。動画概要覧にもあらすじがあります。その他重要だと感じた部分をwikiをざっと読んだ程度ですが補足します。
地球の環境を守るために人類の発展、開発を宇宙でやるか
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宇宙にコロニー作ったぞ、労働者は強制で移民ね
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安定した地球に残れる組(アースノイド)は特権階級
移民組(スペースノイド)は強制的な移住と搾取に反抗意識、抑圧を感じる
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コロニー生活つらいけど自給自足できるようになった。
独立したい。国(ジオン公国)を名乗って宣戦布告だ!(本作の舞台)
この流れ、前提がかなり重要なんです。そのわりに作中だとあんまり説明されてない。
なんか言ってるけどなんのことかよくわからない、というのが物語の背景から人名、機体名、その他固有名詞に至るまで本作と続編のZガンダムにはとにかく多い。
加えてストーリーが結構ぶつ切りで展開されるので今どこでなんで戦闘をしてるんだっけと物語のつかみにくさはかなり感じます。
時々話の冒頭とかラストのナレーションにさらっと部分だけつまんで言われるんですが全然頭に入ってこないです。
逆にチープで何もかもバカ丁寧に説明してくる近年の傾向よりも深みはありますよね。何度も見る価値があるというか掘り下げる楽しみがあるとも言えます。
上の書き方だとジオンの方が正義っぽいですけど、ジオンは独裁で少数過激派といったあんまりな組織で、主人公のアムロは戦争に巻き込まれて地球連邦軍側として戦います。ライバルのシャアはジオン側ですね。
正直ガンダムってそんな話だったのかと思いましたね。ロボット、宇宙なんてSFな世界なのに人間らしいリアルな題材じゃないですか。
一方リアルだけじゃなく超人的直感力やテレパシーみたいな超能力を持つ人間(ニュータイプ)という設定も出てきます*2。
物語の後半ではこれによって広い宇宙空間の戦闘において「あいつがいる気がする」「見えてないけど危ない避けろ」みたいな描写や、敵と謎交信で心と心でわかり合っちゃったりします。
ラストもアムロが派手に活躍して戦争終結!ではなくてガンダムから降りてシャアと小突きあって、うやむやなまま*3爆発する戦闘区域から脱出してナレーターが一言「この戦いの後 終戦協定が結ばれた」ですよ・・・渋い。
様々な要素が作品を面白くする
政治と戦争、少年にして戦場で命のやり取りをする苦悩、家族や恋心との葛藤*4、超能力、宇宙SF、ロボットに乗って戦闘となんかもうてんこ盛りですよね。これだけの要素をよくまとめてあると思います。細かく見たら突っ込みどころはありますが人気が出るのも納得の面白さです。
一方前述の通り何だかよくわからなくて面白くないという感覚も理解できます。絵の古さだったり、映像の迫力不足、簡単なシーンの使いまわしや音楽の種類の少なさ、動きの粗さ(コマ不足)といったような部分は、確かに今の我々からすると感じても仕方がない部分ではあります。しかしこれらは「作品が(ガンダムが)」面白くないと言う根拠にはなりません。
あとはミーム化や名言とされてるフレーズに「あっここ(これ)かぁ」と何度もなりましたね。ガンダム由来までは知っているけどどういった場面で、実際のセリフとして聞くのは楽しめました。
結構話数があるので時間のない方や腰を据えて観れない方は劇場版が良くまとめられているそうなのでそちらをお勧めします。
では、
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