57/100点 オススメ度★★
3/20 シナリオ(設定、構成、オリジナリティ等)
15/20 キャラクター(演技、魅力的、印象的か等)
14/20 映像(CG、合成の自然さ、印象的なシーン等)
12/20 劇中曲、効果音等
13/20 演出(演技・映像・楽曲の組み合わせが効果的か等)
今回は予告映像のダンス(動画43秒~)が結構話題になったミーガンです。
暴走する愛/AIの行方は
交通事故で両親を亡くしたケイディは母親の妹であるジェマに預けられることに。子供のいないジェマはオモチャ会社の開発者であるが、幼い子供の扱いに困り果てる。
本来任せられた商品改良の仕事も気が乗らず、勝手に人工知能を搭載したアンドロイドの開発を進め上司に叱られ公私ともに打ちのめされます。
しかし起死回生で完成させたアンドロイド、ミーガンは上司の前で完璧なケイディの”お友達”になり大成功を収める。
上司の意向を覆し希望の研究をする許可を得ながら、ミーガンにケイディの相手をさせ、子守から逃げるという頭脳プレー*1。
順調に思えたがミーガンのAIがケイディを守るという命令に歪んだ解釈をしたり無視し始め・・・といった内容です。
思ってたより怖くない
まぁ最終的にトラブルを乗り越えて家族関係を見直す、みたいな欧米映画にありがちな展開で終わるんですが、予想より軽く観れました。
見返したからいいものの勝手に会社の金10万ドルを使い込むのがヤバい。逆に10万ドルでこれだけのアンドロイドをほぼ一人で作れる人間がオモチャ会社でくすぶってるのもよく分からない。*2
ミーガンはかなり高性能なのにいかにも不安にさせたいですって表情の作りが甘いのもなんかわざとらしい。わざわざチタンで作って頑丈なのも、暴れた時になかなか止まらない根拠にする気マンマン。パワーと機動力も動力源の問題などないかのようでSFとしては非現実的です。
足場の悪い場所で手をついて四肢で走ったり耳がチーズのように伸びたり、話題になった映像のダンスも無意味でした。もはやギャグで笑えます。わざとシリアスにならないような演出*3にしてるのではとすら感じます。ホラーとしても中途半端。
この非現実さと誇張された表現が完全なSFホラーというより出来の悪い現代版『チャッキー』とか『グレムリン』のような雰囲気で、思ったより怖くないです。ちょっとグロいシーンもありますが。
日本人の感覚なのか?
怖くないかどうかは良し悪しにあまり関係ないのですが、明確にそうじゃないだろと思った点があります。ラストでミーガンがケイディに悪態をつくシーン、歪んでいたとは言えずっと行動原理はケイディを想って、守るためだったのにそれを貫かないのは解釈違いというか、ホラーとしても筋が通らないだろうと感じました。最後まで狂っている方が怖いと思うのですが日本人的な視点なのでしょうか。
アメリカの文化ってそうなのか?
直接関係ないんですが気になった点にも少し触れておきます。
ケイディは9歳で日本だと小学校3年生ほどですが親の方針で学校に行ってなかったみたいです。アメリカだとあることなのかと思ったら普通にダメっぽいです。
まぁ舞台が近未来っぽいので大丈夫なのかもしれませんが、冒頭で事故に遭う直前に両親も教育方針で喧嘩していましたし、もしかしたらジェマが相手をするにはケイディはなおさら難しい子供だったのかもしれません。
あと研究で嫌なものを無理に食べさせない方がいい、という話をミーガンがするんですがピザにのってるちんまい葉っぱ(ほうれん草?)を食わないんですよコイツ!
検索すると欧米では好き嫌いを問題視しないことは普通のようです。でもさぁ
ピザの! 1センチ四方未満の!! うすっぺらい葉のかけらですよ!!?
食えや!!!
続編が作られているらしい
というわけでラストで続編を匂わせるシーンがあったり結構興行がよかったらしく続編も決定している本作ですが、続編を劇場まで行かせる面白さがあるかというとそうでもないと思います。点数も辛めですが駄作というほどでもないです。ではまた、
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※オススメ度の目安は以下の通りです。
- ★ :もの好きなら
- ★★ :よっぽど暇なら
- ★★★ :好きなジャンルなら楽しめる
- ★★★★ :間違いない面白さ
- ★★★★★:絶対に観るべき